19世紀から20世紀にかけて活躍した、イタリアの指揮者アルトゥーロ・トスカニーニは、
楽譜を全部覚えて指揮をすることで有名な指揮者です。
元々チェロ奏者だった彼が楽譜を覚えるのは、彼が生まれつき極度の近視で、
譜面台に置いた楽譜が見えなかったためでした。
彼は自分が演奏するために、自分のパートだけでなく、
ほかのパートもすべて覚えていました。
いつ、どんなパートが演奏するのか分かっていないと、
自分が演奏する場所が分からなくなってしまうからです。
ある日、練習のためにオーケストラが集まったのですが、
指揮者が急用で来れなくなってしまいました。
誰かが指揮をしなければなりません。
そこで、すべての楽譜を覚えている彼が指揮をすることになりました。
すべてのパートが頭に入っていた彼は、すばらしい指揮をし、メンバーはとても感動しました。
こうして、彼は指揮者として有名になったのです。
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