「心に平安をもらうには・・・」 L.i.C

クリスチャンのある少年が中学生のとき、野球部で熱心に活動していました。
厳しい練習の帰り道、おなかがペコペコで、はやくおなかに何かを入れたい一心で家路に急いでいました。
いつものように練習を終えて家に帰る途中、八百屋さんの前を通ったとき、
店の前に積んであるリンゴの山から真っ赤なリンゴが一つ、彼の目の前に転がって来ました。
何気なく拾い、戻そうと思ったのですが、だれもいない店を見て、
思わずそのリンゴを自分のカバンの中に入れ、帰ってしまったのです。

そのときから、どうしたわけかその八百屋さんの前を通る通学路を避けるようになり、
もう一つ向こうの道を通って通学するようになってしまいました。
礼拝に出席して説教を聞いても、みことばが心に響かず、
祈っても神様との間に距離ができたようで、祈ったという実感がないのです。
盗んだリンゴのことがひっかかり、どうしてもそれを解決しなければならないと迫られるのでした。
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「神様の喜ぶ供え物」 L.i.C

第2次世界大戦の直後、ヨーロッパの国々は社会復興に手をつけ始めました。
多くの国が廃墟と化し、その中には道ばたに捨てられ、
食べ物がなくて死にそうになって泣いている戦争孤児たちがたくさんいました。
ある寒い冬の朝、一人の米軍兵士がロンドンの軍基地に帰る途中でした。
ジープに乗って道から出て来たとき、一人の少年がパン屋の前に立って、
鼻を窓につけて中をのぞいているのに気がついたのです。
中ではちょうどドーナツを作っているところでした。

その兵士は道に車を止めて降り、少年のところに近寄って行きました。
ガラスの向こうには、焼きたてのおいしいドーナツが並んでいます。
少年は、それを見て、つばを飲み込みながらため息をついていたのです。
兵士はその少年に「お前、あれが食べたいの? 」と話しかけたのです。
少年は驚きながら、「はい…」と答えました。
兵士は中に入り、ドーナツ10個を買って、
少年が立っていたところに戻ってきました。
そして、にこにこと笑いながら彼に紙袋を渡して、自分の車に帰ろうとしました。
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