「一番大切なプレゼント」 L.i.C

雪の降り続いているクリスマスイブのことでした。
高い塀に囲まれた刑務所の門の前を、貧しい少女が、
大事そうに小箱を抱えて行ったり来たりしていました。
二階の窓から、この様子を見ていた所長さんは、
「あの少女は、この寒いのに何をしているのだろう。」
と言いながら門のところまで出てきて、少女にこう声をかけました。

「お嬢さん、何か御用ですか?」。
「あたしのお父ちゃんがこの中にいるの。
あたし、クリスマスプレゼントを届けに来たの」。
「うむ、よろしい。それでは私が届けてあげよう。」
小箱を受け取った所長さんは、
さっそく独房にいる少女のお父さんのところへ持って行きました。
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