「祈ることだけです!」 L.i.C

日曜日の朝、ハドソンは船長のようすがおかしいことに気づきました。
聞いてみると、船が強い潮流にひかれて、
暗礁にぶつかろうとしているというのです。

「もう、かなり近くまでひき寄せられています。
できることはみなやってみました。後は待つばかりです」
と船長は絶望的な声で言いました。
それを聞いたハドソンに、ある思いが与えられました。
「いつも決まって日没の頃に吹き出す風が、
今吹いてくれさえしたら、自分たちは救われるのだ。
もちろん自分たちに風を思いのままに動かす力はないが、
神ならばいつもより早い時刻に風を起こすことがおできになる」
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